2019年11月30日土曜日

温故知新!新しい暖簾(のれん)が出来ました!

植物染め浜五 NATURAL DYEING STUDIO HAMAGO

笹祝の地元、越前浜地区の植物染め職人である「植物染め浜五」さんに依頼していた特注の暖簾が届きました!





縦1.5メートル。三枚つづりで繋げると横幅が3メートル近くになる麻生平(からむし)生成りの暖簾。中央は日本酒蔵のシンボルとして酒樽を柿渋で型染めしてもらいました。染めたばかりの柿渋、今が一番淡い色でこれからどんどん風合いが濃くなっていきます。

雨の日風の日雪の日、厳しい外気に触れる外暖簾。こだわりのデニムの様に少しずつヴィンテージを重ねてもっと格好よく、老舗の風格が出るようにデザインして頂きました。

樽の絵が柿渋ってのがまた渋いですね!日本酒はオリ下げの工程で柿渋を使う事があるので(現在笹祝は使っていませんが)酒蔵にとって馴染ある染料でもあります。




江戸時代のピストグラム


ピストグラムと言えば、その国の言語が分からない旅行者へのインフォメーションというイメージでごく最近のものに感じますが、実は時代劇に出るような昔の日本には街にピストグラムが溢れていました。

識字率が低かった当時の看板や暖簾はイラスト。例えば八百屋は大根の絵、足袋屋は足袋の絵を軒先に掲げて商売をアピールしていたそうです。





暖簾を通す棒と、ひっかける場所を作ってなかった


めでたく最高に日本酒蔵らしい暖簾が届いたのですが、これを通せる3メートル越えの棒と、それを引っかけるフックを作っていませんでした(笑)。お目見えにはまだ少々時間がかかる見込みです。

ニュー暖簾がかかる日を、好うご期待!!

※暖簾は最高です。日本に近い韓国や中国や台湾にもあまり見られない、日本独自の文化かもしれません。最高に格好いい暖簾を作りたい方は是非「植物染め 浜五」さんまで!

2019年11月29日金曜日

ビンがタルを追い越したのは昭和20年代

樽と桶の違いって知っていますか?

樽(たる)=酒樽やワイン樽の様に、液体の保存や輸送を目的に作られたフタが付いた容器。桶(おけ)=風呂桶のように、何度も液体を出し入れする目的で作られたフタがついていない容器です。











鏡開きの樽には菰(こも)

多くの方がイメージする酒樽は、銘柄が鮮やかに描かれた写真のような樽ではないでしょうか。これは菰樽(こもだる)と呼ばれるものです。作った日本酒を舟で遠くまで運べるようになった江戸時代、それまで大縄で縛って運んでいた樽の破損を防ぐため、菰。いわゆるムシロで巻きつけて出荷したのがはじまりです。菰樽はその後目覚ましく進化し、酒蔵の銘柄を宣伝するツールとして今も大活躍しています。











菰を巻かない酒樽も美しい

中身の酒樽はこんな感じになっています。真っ直ぐに組まれたすぎ板、ヘビのようにねじり合いながらすぎ板をしっかり押さえる竹。直線と曲線、それに木の木目がが折り合って本当に美しいですね。

真ん中下の「〇」は注ぎ口を差し込む穴。鏡開きのようなセレモニーでは「よいしょ、よいしょ、よいしょー!」の掛け声で天板を木槌で割りますが、本来はここからお酒を出す仕組みになっています。現代と同じ、ビン詰めでの流通が始まったのは明治が最初。本格的に流通して樽詰めを追い越したのが昭和20年代(←意外と最近な感じがします)で、それまでの酒小売はこの注ぎ口から通い徳利(通称 貧乏徳利)に入れて量り売りしていたようです。
















何度も出てくるこの手書きの樽の製図。コレなんだ!?って実はコレをみせたくて本日のブログを書いたんですよ旦那!!重要なのはッ!いいですか?重要なのは樽と桶の違いでも歴史でもなく、この絵なんです!!!

実は笹祝の地元の職人さんに「あるもの」の作成を依頼しておりまして、それの作成前の製図がコレなんです。ブツは明日にも届くそうなので、そしたらすぐに写真撮ってブログアップしてる事だろうと思います。さて、「あるもの」とは一体なんでしょう?




次回、ブログ予告「暖簾(のれん)」。楽しみにしてください!


〇◇〇試飲営業〇◇〇

11月30日(13時~17時 ※酒造り期間のため期間終了時まで土日祝日はPM営業 
12月1日(日)13時~17時
12月2日(月)9時~17時
12月3日(火)9時~17時
12月4日(水)9時~17時
12月5日(木)9時~17時
12月6日(金)9時~17時
12月7日(土)13時~17時   
12月8日(日)13時~17時

2019年11月23日土曜日

酒造り~洗米~

一気に寒くなったなと思えば、なんとまぁ今日はぽかぽか陽気で絶好のお出かけ日和。

笹祝でもご来店お待ちしております。

さて本日は勤労感謝の日ですが、絶賛勤労中の鈴木が蔵内の作業をちょこっと紹介します。

本日は洗米作業を紹介いたします。
ちなみに当蔵は精米所がないためお米は精米された状態で入荷しています。
酒米の種類・精米歩合にもよりますが精米されて周りが磨かれているため角の取れた丸みがかったお米です

洗米は字の如くお米を洗いぬかを落とす作業です。皆さんが普段食べるご飯の米とぎと一緒です。
ただ洗う量が大量で手作業では大変なので昨年デビューした洗米機でお米を洗います。
(少量のお米や大吟醸に使用する精米歩合の高いお米は手作業で研ぐ場合もあります)


仕組みは単純で水流の力でお米を研いでいく作業です。
簡単に言ってしまえばお米を投入するだけの単純作業なのですが、お米を送る水量やホースがお米でつまらないように気を配らなければなので目の離せない繊細な作業です。
そして何より30㌔あるお米を持ち上げる作業がなかなかに重労働です。
ちなみに私、鈴木は最近米研ぎ係に任命されたのでよくお米を研いでおります。
鈴木の勇姿を直接生で見学されたい方はご一報ください。

洗米したお米は浸漬タンクへ送られ、その後の作業(前回紹介した蒸米)に備えます。




蔵内では蔵人が休日返上で作業しております。
皆様待望のしぼりたてはもう少々かかりますがご期待ください。

〇◇〇試飲営業〇◇〇

11月23日(13時~17時
11月24日(日)13時~17時
11月25日(月)9時~17時
11月26日(火)9時~17時
11月27日(水)9時~17時
11月28日(木)9時~17時
11月29日(金)9時~17時
11月30日(土)13時~17時   ※酒造り期間のため期間終了時まで土日祝日はPM営業
12月1日(日)13時~17時


2019年11月10日日曜日

酒造り~蒸米~

最近めっきり冷え込んでまいりました。
冬の足音ももうすぐそばですね。

当社でも徐々に蔵の中が活気づいてまいりました。

鈴木も微力ながら蔵のお手伝いに奮闘中です。

本日はその中から蒸米を紹介します。
写真1 蒸したお米を甑(こしき)から掘って放冷機へ投入中

蒸米は甑(こしき)という大きいせいろや蒸米機で蒸気を使ってお米を蒸す工程のことをいいます。
お米を蒸すことで消化酵素の作用を受けやすくします。
普段食卓で食べるお米は炊きますが、蒸すことで表面がべたつかなく作業性が良く、酒造りで理想とされる「外硬内軟(がいこうないなん)」の状態にできます。
また過熱による殺菌という工程も含んでいます。

蒸しあがったお米は甑から放冷機へと手作業で移します。
これが中々に骨の折れる作業です。現在はまだ造りが初めの方なので蒸すお米も少ないですがこれからは蒸す量も多くなっていき更に重労働になっていきます。




写真2 蒸したお米を放冷機で放冷中

蒸したお米は酒母及び仕込みの掛米に使用するものと、麹に使用すものの2つに分けられます。それぞれ仕込みの温度が異なっているため使用時に適した温度帯まで冷却するために放冷機で冷却します。
また放冷することで蒸米の余分な水分も蒸発させます。



酒蔵の中は見学しないとなかなかわかりませんが結構力仕事や繊細な仕事がたくさんあります。その一つ一つが良い酒造りにつながっています。



さて、それに伴いまして蔵内があわただしくなってまいりましたので大変申し訳ありませんが昨年と同様酒造り期間は土日祝日の午前中は試飲販売はお休みさせていただきます。
お客様各位にはご迷惑とご不便をおかけしますが何卒よろしくお願いします。
午後は通常通り営業いたします。

最後に発信が直近になって申し訳ないのですが、11月17日(日)弥彦の弥彦ヤホールにて西蒲酒の陣2019が開催されます。
西蒲の5蔵が集結し今年も開催の運びとなりました。
各蔵の試飲販売や「利き酒大会西蒲予選」も開催されますのでご参加お待ちしております。

西蒲酒の陣2019 in 弥彦ヤホール
入場無料
2019.11.17.Sun                      10:00 open    17:00 close


日本酒試飲販売
10時~17時
※試飲1杯ごとに募金をお願いします。
 (山林保護の為の微生物資材散布費用に充填)

利き酒大会西蒲予選
10時30分~11時30分
参加無料 全問正解者に景品(数量限定)
(優秀者は「にいがた酒の陣」での県大会に推薦します)

会場  弥彦ヤホール(JR弥彦駅より徒歩3分)


〇◇〇試飲営業〇◇〇

11月11日(月)9時~17時
11月12日(火)9時~17時
11月13日(水)9時~17時
11月14日(木)9時~17時
11月15日(金)9時~17時
11月16日(土)13時~17時   ※酒造り期間のため期間終了時まで土日祝日はPM営業

11月17日(日)13時~17時







2019年11月3日日曜日

酒造り始動しました

ついこの間まではうだるような暑さが続いていましたが、最近はめっきり寒くなってきましたね。朝晩と日中の寒暖差が大きく中々体調管理ができず、この間久しぶりに風邪をこじらせてしまいました。こちらも久しぶりの鈴木の投稿です。

まずはじめに全国的に台風や大雨の影響で被災された方々まだまだ復旧には時間がかかるとはおもいますが、いち早い復旧をお祈りいたします。

幸い笹祝酒造は大きな影響もなく今年度の酒造りがスタートしました。
まずは最初の酒母造りからで蔵内部はまだ比較的落ち着いていますがこれから怒涛の忙しさになっていくでしょう。
と同時にこれから造られていく笹祝のお酒にご期待下さい。

後出しの写真は最初の酒母です。ここからお酒が出来上がっていきます。
毎日の温度管理や櫂入れなど一生懸命育ててます。

また醸造シーズンになりましたので蔵内も作業中とあって見学の際は見づらい、割愛させていただく部分も出てきたりとお客様にご不便をお掛けする部分もでてくるであろうと思われますがご了承お願い致します。見学は期間中でも受け付けていますのでご一報ください。




〇◇〇試飲営業〇◇〇

11月4日(月)9時~12時、13時~17時
11月5日(火)9時~17時
11月6日(水)9時~17時
11月7日(木)9時~17時
11月8日(金)9時~17時
11月9日(土)9時~12時、13時~17時
11月10日(日)9時~12時、13時~17時